生まれた時の天空図において土星のあるハウスというのは、自分と安定してつながれる領域をさしています。
自分とつながることについて、もう一度ふりかえってみましょう。
わたしたちの意識の領域というのは、見方によっては、いくつかの領域に分けることができます。
たとえばわたしたちの意識が12階建ての構造だったとしても、わたしたちは最初から12の階層を自由に使えるわけではありません。
自由に使える領域(=顕在意識)、まだ顕在化していない領域(=潜在意識)、もはや個人の境界線が存在しない領域(=深層意識)と、大きくいくつかのエリアにわけることができるのです。
「顕在意識」に対して、普段は意識できない後者2つの意識エリアを「無意識」のエリアと表現したりします。
そして、目覚めていくことはこの意識の使える階層を広げていくことであり、これまで3階までしか使っていなかった意識が、突然6階の階層から情報を受け取ること、これがチャネリングなのではないか、とわたしは感じています。
その上で「深層意識」とよばれる意識の領域には、もはやどこからどこまでが個人という境目はなくなっており、全てが1つ、全体的なエネルギーの流れとして存在しているようです。そして、自らの意識をその全体性のエネルギーとつなぐことを、俗にわたしは「自分とつながる」と表現しています。
ホロスコープ上において、この個人と全体性の境界線は土星があらわしています。
占星学では、土星は上手く使えば安定や基盤をもたらし、そうでなければ制限や試練を象徴する惑星と語られています。
ある時気がついたのですが、これは同じコインの表と裏であり、一般的に後者の意味合いが強いのは、土星の象徴する領域で個人意識を使ってしまうと、途端に制限や試練をつくりだしてしまうからではないかと感じています。
例えば、わたしの土星は9ハウスです。
9ハウスは射手座のハウスで学問や探求、高等教育の領域を司っています。
つまり、わたしは高尚な何かを学んだり探求したりする時、安定して自分とつながりやすく、土星のエネルギーを顕在化やすいのです。全体性とつながりやすい、これからの流れを読んだりチャネリングもしやすくなると言い換えることができるでしょう。
先日修了生に云われた「綾子さんは、やっぱり講座をやっていた方がいいと思う」というのは、その方が絶対に自分とつながりやすいという意味で、正に的を射ていたのだと思います。
ところがこの領域で個人意識を使ってしまうと、つまり自分「が」教えよう、導こう、探求しよう、とでしゃばってしまうと、その自意識が邪魔をして、全体性の流れと上手くつながることができません。結果、現実では制限や試練をつくりだしてしまうのではないかと感じています。
わたしが自分の力でそれをするのではなく、わたしが無心にそれに取り組んでいる時、自然とそれは起こってくる。本当はただそれだけなのだと思います。
興味深いことに、土星は時を司る惑星とされています。
わたしたちの意識が時間という制約を超え始めた時、つまり、過去・現在・未来という直線的な時間の概念を超えて、意識的に「今」を生きるようになった時、土星意識の領域にアクセスし始めるのだと思います。
土星のある領域については、自分「が」やろうとするのではなく、自分とつながるためにそれをする、と意識してみるのはいかがでしょうか。
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