自己犠牲と陰のエレメント

火・風・地・水4つのエレメントのうち、陰の気である「地」と「水」のエネルギーは、いわゆる「自己犠牲」の生き方をつくりやすいエネルギーだと感じています。

地のエレメント・・・牡牛座・乙女座・山羊座
水のエレメント・・・蟹座・蠍座・魚座

こうした星のエネルギーの強い方は、本来とても陰の気(女性性)の強い方。
この世界において黒子役、人々を支えるサポート役、縁の下の力持ちを願って生まれて来たとてもパワフルな人たちです。
 
しかし持って生まれた役割上、どうしても意識のスポットライト(自然と興味関心の向かう方角)は他者や世界の方に向きやすくなります。
 
他者への奉仕や世界貢献を意識するあまり「今、自分自身はどう感じているのか?」といった感性が麻痺していることがあるのです。

「生き方の偏り」というのは生まれながらの魂の傾向ですから、本人は自分の感性をいたって普通と感じていたり、自身の感じ方以外の世界を知らないため、誰かに指摘されて何らかの問題につまずくまで自身の意識の偏りに気づかない、盲点となりやすい、といった性質があります。
 

「地」は縦の気であり、数字や他者評価といった外の世界の目に見える結果にフォーカスしやすいエネルギーです。
このエネルギーが強いと、実務能力が極めて高い反面、外から見られる自分を意識するあまり知らぬ間に過剰な努力をしていたり、自己犠牲を強いていることがあります。

また縦の気は自立志向ですので、自分が自分に強いてきただけの努力を他人にも「当然やるべきこと」として強制しやすく、いわゆる自分にも他人にも厳しくなりすぎる傾向として自覚されることが多いでしょう。

こうしたケースは、例えば「自分がいないと回らない」と自分に犠牲を強いて頑張っていた仕事(家事)が、ある時自身の病気や怪我、何らかの不可抗力によってタッチできなくなった時に、自分がいなくてもそこはフツーに回っていた(みんないつもと変わらず働いていた)などといった一件で自身の勘違いに気づかされたりします。


一方「水」は横の気であり、自身と他人との境界線が曖昧になりがちなエネルギーです。
他人の苦しんでいる問題と、自分自身の問題の境界線がありませんので、いつのまにか他人の問題まで自分ごととして背負いこみ、誰かの苦しんでいる姿、悲しんでいる姿をみたくないがために無意識に自分に無理や我慢を強いていることがあります。

いつも自然と周囲のことを考えているため、陰徳を知らぬ間に積み重ねているケース(損ばかりしているように見えて、困った時は誰かが助けてくれるケース)もありますが、問題は自分の器の大きさを計り違えているケース(自分にできることと、できないことの境界線がみえなくなっているケース)です。
 
奉仕していたはずの他人や会社に良いように使われあっさりと切り捨てられたり、周りに与え過ぎた挙句気づけば自分の方がボロボロになっていた、なんて形で、一番身近な自分を大切にできていなかったことを学ばされたりします。
 
この内なる感性(女性性)を封じ込めてしまったエネルギーブロックは、首から下の肉体では左半身にエネルギーブロックとして感じやすいと思います。
 
自分への愛を思い出した時、心の雨はゆっくりとやんでいくのかもしれません。