創世記にも「ヨセフの夢」という夢占いの一節があるのですが、あれを読むと、聖書では魂意識のことを神と表現していて、いわゆる神の御心のままに、みたいなキリスト教徒のスタンスは、本来は、起きてくる出来事を判断しない、抵抗しない、という悟りのスタンスを象徴していたように感じられます。
抵抗しない、判断しない、執着しない、これをエックハルト・トール氏は悟りの基本スタンスと書かれています。難しいですよね。でも今は、そのスタンスがとても大切なようです。個人意識から目醒めていくために。
苦しみを和らげるヒントは、起きてくる出来事を変えようとすることではなく、感情をきちんと感じ切ってあげることです。
悲しいなら自分のためにちゃんと悲しんであげる。くやしいならくやしがり、腹立たしいなら怒りを感じきってあげることです。自分自身のために。それはとても自然なことで、本当の自分自身に戻っていくために大切なプロセスなのです。
つまり、その出来事はあなたがその感情をリリースするために起きてきたことになります。
リリースする感情の層が変わってくると、だんだん表面的な激しい感情は持続しなくなっていきます。以前、泣きたい時に泣いてあげようとしたら、１秒しか泣けなかったことがありました（笑）。別に魂は泣きたいなんて思っていなかったからです。その時初めて、泣くことってずいぶん体力使っていたんだな〜と知りました。
感情をきちんと感じ切ってあげると「もういいよ」というスタンスが自分自身の内側から生まれてきます。出来事から手を離せるのです。「もういいよ」とあきらめることではなく、感情を感じきることを目的としていくことがポイントです。感情を感じ切らないまま、あきらめを目標にするとねじれが悪化してしまいます。全てのねじれは、リリースしきれなかった感情から生まれているのです。
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